米国防総省は2日、2018会計年度(17年10月~18年9月)に米軍内部で推計2万人超が性的暴行を受けたとする報告書を発表した。被害根絶のための対策を強化する方針だ。
同年度に報告があった性被害事例は7623件。前年度から12・6%増え、04会計年度から右肩上がりで増える傾向にある。ただ、被害を報告するのは全被害者の3割ほどとみられ、国防総省は実際の被害者は約2万500人に上ると推計する。女性が約1万3千人、男性が約7500人で、17~24歳の被害が目立つという。
シャナハン国防長官代行は「決して容認できない。軍内部のセクハラや性被害を根絶するために、できることはすべてやる」との声明を発表し、罰則強化などの対策を掲げた。(ワシントン=渡辺丘)