群馬県太田市上強戸町の太田市北部運動公園で開催していた「おおた芝桜まつり」で3日午後2時40分ごろ、ステージ横のテント2張りが突風で飛ばされ、来場者の男性2人が重軽傷を負った。事故を受け、まつりは4日以降中止となった。
太田署と太田市によると、急につむじ風が起こりめくれ上がったテントが来場者にあたり、太田市の無職男性(64)が頭とあごの骨が折れる重傷、甘楽町の男性会社員(24)が頭に軽いけがを負った。テントは東に約20メートル飛ばされた。当時はステージ上で催し中で周辺に約50人がいたという。3日の来場者は約8500人だった。
署によると、テントは鉄の骨組みでビニール布がかけられ、広さ6メートル×3メートルで高さ3メートル。4月26日、音響機材用のテントとして設置された。2張りを縦長につなげ、55センチの杭で10カ所固定していたという。
まつりは太田市などでつくる北部運動公園事業推進協議会の主催。市は「けがをされた方が早く回復するよう願いたい。通常の杭で対応したが、今後はつむじ風も考えて安全対策をしっかりと取りたい」としている。
前橋地方気象台によると、3日は高気圧に覆われてよく晴れ、近くの伊勢崎市の午後2時の気温が27・9度と6月下旬並みだった。つむじ風は、地面が温められて地上付近の空気が軽くなり、局所的な低気圧が生まれて発生した可能性もあるという。(張春穎)