宅配便大手のヤマト運輸は31日、大阪市で6月28、29日に開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議で大規模な交通規制が予想されるため、前後の期間を含めて大阪府と兵庫県の一部を発着する宅配便の受け付けや配送を制限する、と発表した。都市部への配送に大規模な制限をかけるのは、同社では初という。
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対象地域は、大阪府内全域と兵庫県の4市(芦屋市、尼崎市、伊丹市、西宮市)。域外から送る宅配便は6月27日~7月2日の日時の指定を受け付けない。域内からの発送も、6月27日~30日の期間で同様の制限をかける。
冷蔵冷凍商品を運ぶ「クール宅急便」、翌朝午前10時までに荷物を届ける「宅急便タイムサービス」は荷受けをやめる。期間は北海道、東北の一部、沖縄県からの発送は6月25日~28日、その他の域外地域からは6月26日~29日、域内からは6月27日~30日となる。
ゴルフ用品をゴルフ場やホテルに送る「ゴルフ宅急便」でも、6月28日~7月1日は日付指定を受け付けない。機密文書を集配して溶解処分するサービスも6月27日~30日に、近畿2府4県で荷受けを中止する。
「交通制限が広範囲にわたるため、荷物を預かっても時間通りに届けることができない。代替策も難しい」(広報)としている。(神山純一)