岩屋毅防衛相は1日、アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)のため訪れたシンガポールで韓国の鄭景斗(チョンギョンドゥ)国防相と会談した。会談は昨年12月に韓国海軍駆逐艦による海上自衛隊哨戒機への火器管制レーダー照射問題が起きてから初めて。岩屋氏は再発防止を求めたが、鄭氏は照射を否定し、平行線に終わった。
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レーダー照射問題について、韓国側は海自機が「低空で脅威飛行した」と主張し、照射も否定した。これに対し防衛省は1月、レーダー照射を裏付ける証拠として海自機がレーダー照射を探知したとする音と「最終見解」を公表し、協議を事実上、打ち切った。
岩屋氏は、鄭氏にレーダー照射問題の最終見解を改めて伝えたが「(鄭氏は)従来の主張をした」と会談後、記者団に説明した。その上で「私どもの見解に全く変わりはないが、未来志向の日韓防衛当局間の関係を作っていくため一歩前に踏み出したい」と述べた。また、「北朝鮮の核・ミサイル問題がある中で、日韓両国間の防衛協力は極めて重要だ。協力していくことを確認できた」とも語った。
会談は非公式と位置づけられ、…