被差別部落をめぐって差別的な発言をした元フジテレビアナウンサー長谷川豊氏が日本維新の会に対して夏の参院選比例区での公認を辞退すると文書で伝えた。維新は10日の常任役員会で、長谷川氏の申し出を了承した。
維新の馬場伸幸幹事長が記者団に明らかにした。馬場氏によると、文書は「インターネット上で拡散された動画で多くの仲間に迷惑をかけて、維新の会の信用を大きく失墜させた」との内容。10日付で公認を辞退する意向が記されていたという。
長谷川氏は2月の講演会で近世に被差別階層とされた人たちに触れ、「士農工商の下に、人間以下の存在がいる」などの言葉を使った上で、「当然、乱暴なども働く」「プロなんだから、犯罪の」と述べた。維新は5月、長谷川氏の公認を当面停止することを決定していた。
維新は問題を受けて今後、党として人権宣言の発表や党規約に人権綱領を盛り込むなど対応を検討するという。