スマホで話しながら車を運転していたら、パトロール中の警官の姿が――。通話の言い訳をつくって検挙を免れようと、とっさに110番にかけ直し、「ひったくりを見た」と虚偽の通報をしたとして、さいたま市大宮区の自営業の男(32)が偽計業務妨害の疑いで埼玉県警に逮捕された。
通報があったのは、4月3日の午後2時55分ごろ。県警は、機動捜査隊やヘリ1機、緊急車両など7台を出動させ、防犯カメラの映像を調べたり聞き込み捜査をしたりしたが、どうしても被害が確認できない。今月17日、男に任意同行を求めて確認したところ、容疑を認めたという。
結局は、免れようとした道路交通法違反(携帯電話使用)容疑でも、男はあわせて調べられる始末に。スマートフォンには、110番する直前まで別の人と通話していた記録が残っていたという。(山口啓太)