埼玉県所沢市で市立中学2年の本郷功太郎さん(13)が刃物で刺され死亡した事件で、市教育委員会は8日夕、市役所内で会見し、殺人未遂容疑で逮捕された少年(14)=殺人容疑で送検=から過去に「被害生徒との関係で相談を受けていた」と明らかにした。学校で「対応」したというが、内容や時期は「未確認」とし、県警が捜査中であることを理由に詳細は明かさなかった。
市教委は会見で、少年から受けた相談について、「教員との話し合い」をもつ形で行われたと説明したが、内容は「2人の関係性の中で何かがあったという表現しかできない」と述べるにとどめた。
当時は「今回の事案につながるようなものではないと把握していた」といい、県警が詳しく調査しているとした。相談に至った経緯や回数は「詳細を把握できていない」とする一方、当時、学校が「対応」したことはわかっており、その対応が適切だったかを今後検証する予定だという。
一方、少年が県警の調べに供述している「教科書を隠された」という趣旨の内容については、現時点で「学校、市教委とも把握していない」とした。
6日に開かれた記者会見では、校長は2人について「担任教諭からはトラブルがあったとの報告は受けていない」と説明していた。(日高敏景、宮脇稜平)