日産自動車は、25日の定時株主総会に諮るガバナンス(企業統治)改革に必要な定款変更議案に関し、仏ルノーの承認を得るための人事の修正案を固め、18日までにルノーに打診した。ルノーのティエリー・ボロレCEO(最高経営責任者)のポストを新たに用意する。ルノーは人事案への不満から投票を棄権する意向を示していたが、修正案を受け入れれば棄権を撤回する見通しだ。
日産は、社外取締役による経営監視を強めるため、現行の監査役会設置会社から「指名委員会等設置会社」に移行する予定だ。移行には、総会で定款変更の承認を得る必要がある。
移行に伴い、役員の人事案や報酬などを決める「指名」「報酬」「監査」の三つの委員会を新設する。各委員会の委員は日産の経営に大きな発言力を持つ。日産はルノーの譲歩を引き出すため、25日の総会で日産の取締役に選任される予定のボロレ氏を監査委の委員に就ける修正案を示した。
当初の人事案はルノーのジャン…