海外での仕事で旧姓を使う場合などに限り例外的に認められている、パスポートへの旧姓併記が、外国で理解してもらえないことが多いとして、外務省はホームページに英文の説明を載せた。河野太郎外相が21日の閣議後記者会見で明らかにした。きっかけは一人の女性のツイッターでの訴えだった。
パスポートに併記されている旧姓は丸かっこで囲まれて書かれている。だが、英文による説明がなく、外国への入国時などに旧姓が理解されず、説明を求められたり、トラブルになったりすることもあるという。
結婚前の旧姓を併記したパスポートを使う東京都の会社員、羽賀美樹さん(29)は海外出張の際に、困ることが多かった。そこで、説明のための文書がないか外務省に問い合わせたところ、「対応していない」と断られたという。
この経緯を3日、「悔しくて泣けてくる。HPに英文で説明載せるくらいやってほしい」とツイッターに書き込んだところ、河野氏の目にとまった。河野氏は秘書官を通じて、担当者に対処するよう求めた。羽賀さんに「対応を指示しました」と返信した河野氏の投稿は1万回以上リツイートされた。
ホームページでは、英語と日本語で名前を併記している例として旧姓があると示し、ほかに外国人配偶者の氏、二重国籍者の他の国籍の氏名の場合もあると挙げた。河野氏は21日の記者会見で「ホームページに英文と日本語で説明を書いておきたい。すでに準備している」と述べた。また、パスポートに挟める説明書を発行時に渡すことも検討していると明らかにした。
現在、パスポートに旧姓を併記…