京都府内の約1千寺院でつくる京都仏教会(有馬頼底理事長)は28日、さい銭や布施など宗教活動に関わる金銭のキャッシュレス化に反対する声明を発表した。
声明は、キャッシュレスによる布施は対面を基本とする宗教行為の本旨に反し、不適切だと指摘。さらに、布施のキャッシュレス化で信者の個人情報や宗教的活動が第三者に把握され、個人情報を含むビッグデータから信者や寺院の信教の自由が侵されることを危惧するなどとしている。
同仏教会は伝統仏教の各宗派などでつくる全日本仏教会のほか、全日本仏教会や神社本庁、日本キリスト教連合会などでつくる日本宗教連盟にも宗教活動でのキャッシュレス化を受け入れないよう求める方針だ。(大村治郎)