|
経済インサイド 有史以来、暮らしに欠かせず、高度成長期には「産業のコメ」とも称された「鉄」。その鉄をつくる状況が混沌(こんとん)としています。国内最大手の日本製鉄の首脳は「このままではやっていけない」と危機感を募らせます。業界内で出るのは、先行きを悲観する声ばかり。背景を探ると、原材料高や中国経済の減速に加え、大口の需要先の自動車業界とのあつれきが浮かび上がってきました。製造業の「巨人」同士の間で、いったい何が起きているのでしょうか。 これまでの「経済インサイド」 ブラジルの事故の影響が…… 「我々の使命は、製品を安定的に供給しつづけること。コスト増を価格に転嫁させてもらいたい。でなければ再生産できなくなる」(神戸製鋼所の山口貢社長)、「産業サプライチェーンの『川上』の役割を今後も担い続けるには、再生産可能な価格を実現しなければいけない。それがないと(役割は)果たせない」(日本製鉄の宮本勝弘副社長) 鉄鋼メーカーの首脳は最近、そろってこう口にする。このままでは鉄鋼製品がつくれなくなるかもしれない、という。その理由を「鉄をつくるために必要な鉄鉱石や石炭といった原材料の値段は上がっているのに、顧客へは十分に転嫁できていない」と説明する。 鉄鋼製品は、石炭を燃やし、その熱で鉄鉱石を溶かし、元となる「粗鋼」をつくり、それを多種多様な形にカットしてつくられる。近年、この原料となる鉄鉱石や石炭の値段が、世界的に高止まりしている。 鉄鉱石は、世界有数の産出量を誇るブラジルにある鉱山で1月、鉱業用ダムが決壊する事故が起きた。産出量が減って「需要と供給のバランスが崩れるのでは」という予想が広がった。直近では1トンあたり100ドル前後と、5年ぶりの高値水準だ。 石炭も、近年の環境規制の高まりで、「二酸化炭素を出しにくい高品質なモノの取り合いになっている」(鉄鋼メーカー首脳)。そのため石炭の調達コストが上がっているという。 米中摩擦の影 その一方で、鉄鋼メーカーから顧客へ卸す値段は、原料の値上がりに追いついていない。要因の一つが、昨年から続く中国と米国との貿易摩擦だ。 スクラップとなった鉄製品を集… |
容赦ない自動車業界の「カイゼン」 苦悩の鉄鋼メーカー
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
スマホでファストパス、23日から導入 ランドもシーも
文字浮き上がる「印影」 シヤチハタが新しいネーム印
新事業創出へ 起業の拠点施設、名古屋・栄にオープン
トヨタ、米新工場の生産車種を変更 カローラ→SUVに
「これなあに?」に答えるAI搭載の玩具 パナが開発
タント、高齢者向けに工夫 ダイハツが6年ぶり全面改良
ホンダ「N―WGN」発売延期 部品不足で生産遅れ
脱24時間、店に「口外禁止」 なぜ?セブン社長に聞く
「7」の看板の灯、落としたセブン店主 でも仮眠は店内
ユニゾがHISのTOBに反発 「一方的」
VWビートル、生産80年に幕 愛された「カブトムシ」
スズキのジムニー、2.1万台リコール 燃料漏れる恐れ
日立のコードレス掃除機を回収 充電中に発火の恐れ
セブンペイ問題、古屋会長は沈黙 子会社社長は謝罪
トヨタとデンソー、車載半導体の研究開発で新会社設立へ
ハウステンボス「値下げ」へ 7千円で楽しめる施設拡大
勢い鈍る格安スマホ 大手との価格差も縮小
福岡中心部にリッツ・カールトン開業へ 23年3月予定
「甘さ」が招いた原発停止 一蹴された電力の「お願い」
シャープが関西の2事業所を閉鎖 拠点集約で効率化図る
ホンダ「N-BOX」が首位 19年上半期の新車販売
ベンツ初の電気自動車はSUV 航続距離400キロ
中央郵便局跡地の開発再始動 39階建て、ホテルや劇場
セブンペイ、踏み切らない利用停止 社長「利便性ある」
トヨタが狙う建設的破壊 「父の事業に大なた」衝撃走る










