名古屋城天守木造化の工期が当初の「2022年末」から見直されることになった問題で、河村たかし名古屋市長は8日、自らの運営手法を厳しく批判した大村秀章・愛知県知事に対し、「ちょっとひどすぎる。愛知城でもつくるつもりじゃないですか? 名古屋城のはずなんですけど」などと強く反発した。
市はコンクリート製現天守の解体を先行させる予定だったが、国の文化審議会で継続審議となり、22年末の木造天守完成を延期する方向になった。大村氏は6月24日の会見で「計画はこれでメドが立たなくなった」「(木材の調達費用などで)100億円が全損になる可能性が出ている」などと批判。関係者が望むことを前提に、県が文化庁と市との間に入って調整する考えを示した。
これに対して河村市長は今月8日の会見で、文化庁が解体の可否の結論を出していないとして、「ご意見を言われるのは自由だが、文化庁がきちんとノーと言っていない。全然違う」と反論。「(審議を)丁寧にやらせて下さいねというのが、文化庁の意見だ」と述べた。
大村知事が「見切り発車で木材…