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コールド負け、40分後の胴上げ…なぜ? 感謝の思い

(14日、高校野球福島大会 会津9-0岩瀬農)


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七回コールド負けから約30分後、岩瀬農の4人の3年生選手は球場の外で下級生に胴上げされていた。選手を迎える応援団や保護者も見守る中、浜津信哉監督は「(下級生の)感謝の思いなんですよ」と話した。


試合は厳しい展開だった。初回に2点を先行され、三回は3連打に失策や四球が絡み、5失点。その中でも原俊輔投手(3年)は笑顔を忘れなかった。「ここでピッチャーが暗い顔になったら、みんなが不安になってしまう」


9点を追う五回終了後、浜津監督は「明日の新聞の見出しは『会津大勝』か『岩瀬農大逆転』しかない。良い見出しになるようにやろう」と選手たちを激励。原投手も「自分が抑えるから、バッティングをつないで1点ずつ返していこう」と力を込めた。直後の六回表の守備は三者凡退に抑えた。


しかし、その裏の攻撃では無死二、三塁の好機であと1本が出ず、流れをつかめない。コールド負けを避けることができなかった。浜津監督は「緊張から金縛りのようになっている選手が多かった。練習で技術をうまくすることはできても、気持ちを強くするのは難しい」と振り返った。


19人の選手のうち、一、二年生が15人を占める。宙を舞った宗形健志主将(3年)は「このメンバーなら、昨年敗れた聖光学院と(4回戦で)対戦するまで勝ち進めると思っていた。終わってしまったという悲しさと、やりきったという思いが交ざったような気持ち」。原投手は「後輩たちには『この一球を取らないと負けてしまう』という緊張感を持って練習に臨んでほしい」と話した。(戸松康雄)


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