|
高校野球福島大会4日目の13日、前日までの曇天や雨とは打って変わり、各球場とも晴れ間が見られ、気温も上がった。大会12連覇中の聖光学院を含むシード5校が登場し、いずれも強力打線によってコールドで勝ち、3回戦に駒を進めた。 ニュースや動画をリアルタイムで!「バーチャル高校野球」 バット・筆の二刀流で集中 橘・伊藤韻選手 審判に一礼し、左打席に入る。右手でバットを短く持ち、本塁の左隅をコンコンとたたく。「これより外角は振らない」とゆっくり確認する。投手をジッと見て、「来い」と叫ぶ。「静」から「動」へ。橘の伊藤韻(ひびき)君(3年)のルーティンだ。 小学4年から毎週、家の近くの書道教室に通い、師範の資格も持つ。今でも練習が休みの月曜日は、バットを筆に持ち替える。正座し、白い半紙をジッと見て、心を落ち着かせる。静かに墨をすり、筆を持つと、一筆に魂を込める。 小学校では書道一筋だった。中学入学後、野球好きの父に勧められ、野球部に入った。最初は「スクイズって何ですか」と監督に聞いて、あきれられるほど野球を知らなかった。それでも次第に野球の魅力にはまった。「書道は、1カ所ミスると、字全体のバランスが崩れてしまう。野球の試合も小さなミスでほころび始める。同じだなあって」。高校ではレギュラーの座をつかんだ。 この日の試合、打線は日大東北に1安打に抑えられ、伊藤君も無安打に終わった。だが、課題だった一塁の守備は仲間の送球を体を張って止め続け、無失策だった。 試合後、バットを振り込んだ右手の薬指と小指の付け根は黒ずみ、マメがつぶれて皮が分厚くなっていた。「チームに迷惑かけてばかりだったけど、橘で野球ができた3年間は宝物です」と前を向いた。(小手川太朗) |
筆とバットの二刀流球児、ミスで気づいた書道との共通点
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
9回裏2死、意地は見せた 隙を突いて三塁目指すも…
控えの左腕、無安打無得点の快投 変化球駆使して64球
3人だけの野球部、中学校で勧誘したら… 接戦勝ち進む
野球で一つになれる、息子も、母も 廃部は寂しいけれど
コールド負け、40分後の胴上げ…なぜ? 感謝の思い
割烹から山盛りおにぎりのエール 40年以上観戦の店主
原発事故で避難、再会した幼なじみ「本気で甲子園に」
名将が新監督に TDL構想、県外選手集うチームに活気
人の名前が覚えられない…健忘症の左腕、無失点の好投
震災でふさぎ込む息子、救ってくれた野球 応援する母
「ゴーだ」目いっぱい出した声 三塁コーチでチーム貢献
昨夏4強、今年は初戦コールド負け「ショックな負け方」
「4番の責任を果たさなければ」先制打 ミスに心残りも
「あ~もう、頑張って!」元女子マネのOG、母校に声援
報徳学園、小園の3二塁打を着実得点 聖光学院を破る
聖光、控え部員の口で「演奏」 吹奏楽部少なくても熱く
強みの機動力を発揮できず 聖光学院、犠打失敗で惜敗
右→左投げに転向 打撃投手のマネジャー、けがにめげず
双葉町に取り残された甲子園の土、今度は自分が父さんに
聖光学院、報徳学園と対戦 監督は苦笑「いきなり強豪」
甲子園の「見学」だけど…聖光学院、頭から滑り込みも
聖光学院が12連覇、福島商を下す 福島大会決勝
聖光学院が12連覇「福島は通過点、日本一めざす」










