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筆とバットの二刀流球児、ミスで気づいた書道との共通点

作者:佚名  来源:本站原创   更新:2019-7-15 8:57:24  点击:  切换到繁體中文

 

高校野球福島大会4日目の13日、前日までの曇天や雨とは打って変わり、各球場とも晴れ間が見られ、気温も上がった。大会12連覇中の聖光学院を含むシード5校が登場し、いずれも強力打線によってコールドで勝ち、3回戦に駒を進めた。


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バット・筆の二刀流で集中 橘・伊藤韻選手


審判に一礼し、左打席に入る。右手でバットを短く持ち、本塁の左隅をコンコンとたたく。「これより外角は振らない」とゆっくり確認する。投手をジッと見て、「来い」と叫ぶ。「静」から「動」へ。橘の伊藤韻(ひびき)君(3年)のルーティンだ。


小学4年から毎週、家の近くの書道教室に通い、師範の資格も持つ。今でも練習が休みの月曜日は、バットを筆に持ち替える。正座し、白い半紙をジッと見て、心を落ち着かせる。静かに墨をすり、筆を持つと、一筆に魂を込める。


小学校では書道一筋だった。中学入学後、野球好きの父に勧められ、野球部に入った。最初は「スクイズって何ですか」と監督に聞いて、あきれられるほど野球を知らなかった。それでも次第に野球の魅力にはまった。「書道は、1カ所ミスると、字全体のバランスが崩れてしまう。野球の試合も小さなミスでほころび始める。同じだなあって」。高校ではレギュラーの座をつかんだ。


この日の試合、打線は日大東北に1安打に抑えられ、伊藤君も無安打に終わった。だが、課題だった一塁の守備は仲間の送球を体を張って止め続け、無失策だった。


試合後、バットを振り込んだ右手の薬指と小指の付け根は黒ずみ、マメがつぶれて皮が分厚くなっていた。「チームに迷惑かけてばかりだったけど、橘で野球ができた3年間は宝物です」と前を向いた。(小手川太朗)



 

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