豚やイノシシの伝染病「豚コレラ」の拡大を抑えるため、飼育している豚にワクチンを使用することの是非について、吉川農林水産大臣は輸出への影響などの懸念から慎重な考えを示しました。
豚コレラをめぐっては、先月新たに三重県や福井県の養豚場で感染した豚が確認されるなど感染が広がっていて、養豚農家などからは拡大を防ぐために豚にワクチンを使うことを求める意見が出ています。
「影響を受ける可能性がある全国の関係者の皆さんの合意形成が前提となる」(吉川貴盛 農水相)
ただ、飼育している豚にワクチンを接種すると、豚肉の輸出に影響を与えるおそれがあることから、吉川農水大臣は「飼養豚へのワクチン接種は直ちに行う状況ではない」としたうえで、ワクチンの使用については「慎重に判断していく」と強調しました。