中国国務院共同対策メカニズムは6日、記者会見を開き、法律に基づいた海外からの新型コロナウイルス肺炎の輸入症例を阻止する最新の状況について説明した。人民日報が報じた。
税関総署衛生検疫司の宋悦謙副司長によると、ほとんどの出入国者は規定を遵守しているものの、一部少数の人が健康状態に関する質問票に記入する際、何らかの症状が出ているにも関わらずそれを隠蔽しているという。関連の違法行為に対しては、税関は法律に基づいて、警告、または最高3万元(1元は約15.35円)の罰金などの行政処分を科す。また、悪質なケースの場合、司法機関に移送され、刑事責任が追及されることになる。その他、税関は、処分が科せられた人を税関の信用失墜者リスト(ブラックリスト)に入れるなど、一層厳格な対応を取るとした。
現在、中国では海外からの輸入症例が増加を続けており、すでにその数は950人を上回っている。国家移民管理局辺防検査管理司の劉海涛司長によると、水際対策を強化すべく、同局は、防御ライン3ラインを構築している。まず、入国前に、渡航者の入国前の移動に関わる情報を事前に把握している。そして、ビッグデータの分析を展開することで、新型コロナウイルス肺炎の感染状況が深刻な国から来たり、または関連するような渡航歴や居住歴がある人約延べ20万人を追跡し、そのうち391人の新型コロナウイルス感染を確認した。これは輸入症例の4割以上を占める人数となっている。次に、入国時に、渡航者一人ひとりに質問を行い、検査を実施している。最後に、入国後も、関連の出入国者の情報をリアルタイムで各地の共同対策メカニズムに報告し、隔離期間中であるにも関わらず違法に出国を試みる人を一律阻止し、主管当局に委ねて法律に基づいて処理している。
陸路での入国による新型コロナウイルス肺炎の輸入症例阻止という面においては、中国には陸路で入国できる通関地が91ヶ所あるほか、国境地帯に住む人々が利用するルートや小さな道などが数多くある。その点、劉司長は、「国家移民管理当局は、不必要な出入国を厳しく制限し、第三国の人員が通関地を通して入国することを禁止している。また、陸路の通関地を通過する旅客輸送機能も一時的に停止している。国境地帯の住民を含めて、中国に出入国する人員の数は、普段の1日当たり約6万人から、既に延べ約1万人にまで、8割以上減っている」と説明した。
税関は今後、渡航者に対する検疫を全面的に強化していくことを予定している。今月1日から、税関は地方政府と緊密に連携し、空路、水路、陸路を通して、入国する全ての旅客に対して、PCR検査を行い、全ての人員と関連情報を税関の所在地の共同対策メカニズムに提出することで、分類して治療、または統一した集中隔離を実施する。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年4月7日