5月10日の「母の日」に、米国のSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)によると、同国では80040人の母親が感染症のために家族を失った。これはトランプ大統領がリーダーシップを欠いているためだと指摘される。国民の不満と国際社会の疑問の声を前に、米国の政治屋達は有力な証拠を示さず、有効な感染防止・抑制措置と講じず、中国への責任追及をわめきたてている。(人民網特約評論員・人民網に掲載)
感染症は天災であり、中国も被害者だ。国際医学界も米情報界も、新型コロナウイルスは自然由来であり、遺伝子を操作したものではないことをすでに明らかにしている。国際社会が早急に団結し、科学界が感染症と戦う必要がある時にもなお、米国の政治屋は「武漢の研究所がウイルスを製造した」との科学と事実を顧みぬデマを撒いている。感染症は天災であり、対応不足は「人災」だ。しかし、米国の政治屋はこれを「外患」と考えている。
「外患」という彼らの謬論に対して、我々は問わざるを得ない。もし全てのウイルスが最初に症例の報告された場所に由来するのなら、エイズの起源は米国ではないのか?エイズは全世界に蔓延したが、米国は責任を追及されたのか?米国のある市長は昨年11月にすでに新型コロナウイルスへの感染があったことを報告した。昨年7月、米ABCは、米陸軍感染症研究所の近くのコミュニティーで致命的な呼吸器系疾病が発生したことを報じた。米政府は今もまだ患者の診察結果を公表していない。これは自国の研究所からウイルスが漏出したのを恐れているのか?
1月23日から中国は武漢市及び湖北省を相次いで封鎖し、米国を含む全世界にリアルタイムで速やかに感染情報を報告している。米国の政治屋は、これが「内患」であるという事実を認めようとしない。
感染症発生の初期にリスクを過小評価したのは、米国の政治屋達の逃れがたい責任だ。ニューヨーク・タイムズは4月8日、ホワイトハウスが米情報界の警告を再三無視してきたことを報じた。米国の専門当局の全米のソーシャル・ディスタンシングに関する提案を、トランプ大統領は何度も拒絶した。このため、米政府は4月8日まで「70日間を浪費」した。
事実はすでに明らかだ。米国の現在の感染拡大は、自らのガバナンス能力の欠如によるものだ。米国は深刻な「内患」による責任をいわゆる中国からの「外患」とするのは、あからさまな欺瞞であり恫喝だ。さらに言うならば、十分な事前警告を与えられていながら、米政府は自らの施政の誤りにより自国と世界に深刻な危害を与えた。これはどうしようとも隠せない事実だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年5月13日