5月12日、四川省昭覚県阿土列爾村の貧困世帯26戸が第一陣として新居への引越しを開始した。山のふもとにある道路脇で記念写真を撮影する莫色石波さん一家6人（撮影・江宏景）。

社会からの関心を集めていた四川省涼山彝（イ）族自治州大涼山地区にある別名「断崖村」では5月12日、村民の貧困世帯第一陣26戸の引越しが始まった。同日から14日までに、村の全世帯84戸・村民344人が次々と、県政府所在地の町にある新居に引っ越す。その後、雇用者・被雇用者の相互選択により、青年・壮年の村民は、自らの意志で「断崖村」に留まり、観光プロジェクト開発に携わることもできる。現地政府は、村の元の民家を民宿に改造したり、大峡谷鐘乳洞景勝地の開発、遊歩道の敷設などを計画しており、観光業によって村民の貧困脱却と豊かな暮らしの実現を支援する方針だ。新華網が伝えた。

「移転による貧困支援」は、中国政府による貧困支援政策の方法の一つであり、居住環境が劣悪な地域で生活している貧困世帯を他の地区に転居させる措置。また、移転先地域の生産・生活環境の整備、経済構造の調整、所得増加のためのルート開拓などを通じて、移転した人々が段階的に貧困から脱却し豊かな暮らしを叶えることを手助けしていく。

12日から14日までの間に、阿土列爾村の全村84世帯の貧困住民計344人が、「移転による貧困支援」政策に基づき、昭覚県の県政府所在地に用意された新居に集中移転する。（編集KM）

「人民網日本語版」2020年5月13日