国家航天局月探査・宇宙プロジェクトセンターによると、中国宇航学会の推薦を受け、国際宇宙航行連盟(IAF)の2回の投票により、嫦娥4号任務チームの優秀代表者である中国月探査プロジェクトチーフデザイナーで中国工程院院士の呉偉仁氏、中国月探査プロジェクト副チーフデザイナーで中国航天科技集団有限公司科学技術委員会副主任の于登雲氏、嫦娥4号任務探査機システムチーフデザイナーで中国空間技術研究院研究員の孫沢洲氏がIAFの2020年度の最高賞「世界宇宙賞」を受賞した。中国青年報が伝えた。
IAFは1951年創立し、本部を仏パリに置く。「世界宇宙賞」はIAFが設置した宇宙の最高賞で、宇宙科学、宇宙技術、宇宙医学、宇宙プロジェクト管理などの分野で優れた成果を上げた宇宙科学技術者を表彰することを趣旨とする。
中国の嫦娥4号探査機は昨年1月3日、月の裏側の着陸に成功し、人類の探査機で初めて月の裏側での軟着陸を実現した。嫦娥4号任務はこれまで、多くの世界初を樹立している。▽探査機として初めて月の裏側に着陸し、巡回・探査を行った。▽初めて地球と月の引力が釣り合うラグランジュ点(L2点)を周回する中継通信衛星を使い、月の裏側と地球の連続的かつ信頼性の高い中継通信を実現した。▽初めて月の裏側で月科学探査と低周波電磁波天文観測を実施し、世界の月科学探査分野の多くの空白を埋めた。▽嫦娥4号はこれまで月の日中の18日にわたり効率的に作業し、月面で500日以上稼働しており、月面での稼働期間が世界最長の探査機になった…。
嫦娥4号任務チームの優秀代表者が今回、「世界宇宙賞」という最高の賞を授与されたことは、中国が月探査分野で上げた成果が重大な意義、深い影響力を持ち、世界の権威ある宇宙機関から十分に評価され、国際的に大きな影響をもたらしたことを再び証明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年6月15日