四川省寧南県と雲南省巧家県の境界地帯に位置する金沙江の白鶴灘水力発電所で21日、発電機ローターの吊り込みが完了することにより、この世界初の100万kW水力発電機の水力タービンの総組立の序幕が開かれた。科技日報が伝えた。
吊り込み作業を行った三峡機電公司白鶴灘機電設置プロジェクト部によると、今回のローター吊り込みは各段階において切れ目なくつながり、ローターは安全かつ損傷なしで吊り込まれた。吊り込み完了後、1号機は水力タービンの総組立の段階に入り、来年7月に稼働・発電開始という目標に向かって前進する。
三峡集団によると、白鶴灘水力発電所の総設備容量は1600万kWで、左岸と右岸に容量100万kWの水力発電機を8基ずつ設置する。これは世界で1基あたりの容量が最大の水力発電機だ。ローターは水力発電機の中核部品で、水力タービンの流量、水力効率及び発電機の安定運営を左右するもので、水力発電機の心臓と呼ばれている。
東方電気集団の関連研究開発機関の責任者によると、ローターの研究開発において同社は全流量部品の強度と水力性能の最良のマッチングを実現した。模型のローターの効率は96%以上に達した。キャビテーション、圧力、騒音、無拘束速度などの安定性指標がいずれも世界先進水準に達した。高効率及び安全・安定の完璧な両立を実現した。ローターの製造において、同社はその製造技術の最適化を続け、各工程の品質を厳しく管理し、ローターの検査指標の目標達成率は100%にのぼった。
白鶴灘水力発電所の完成後、年間平均発電量は624億4300万kWhにのぼる予定。年間で標準石炭の消費量を約1968万トン減らし、CO2排出量を5160万トン削減する。東方電気集団は現在、白鶴灘水力発電所の左岸の1-4基目のローターの製造を完了しており、プロジェクトの進捗に基づき次々と吊り込む予定だ。残りのローターは製造中。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年6月22日