中国科学院「シルクロード環境」先導特定プロジェクト、第2回青蔵科学調査湖沼チームは21日午後3時、構築した水上掘削プラットフォームを使い、西蔵(チベット)自治区納木錯(ナムツォ)湖中心部水深95メートルの箇所で長さ100.63メートルの湖底コアの採取に成功した。全体的なコア採取率は98%に達している。中国がチベット高原の標高が高く水深が深い大型湖で100メートルを超える湖底コアを採取したのは今回が初めてで、深い湖沼のサンプル採取の進展を実現した。新華社が伝えた。
湖底コアは湖沼の沈積物で、気体もしくは水域から自然に湖底に沈み蓄積した物質だ。その一部の物理的、化学的、生物的指標は、当時の沈積環境や気候条件を反映する。青蔵高原(チベット高原)の奥地に位置する納木錯湖の湖面の標高は4730メートルで、第2回青蔵科学調査の長江、怒江、色林錯、納木錯を含む「2江2湖」エリアにおける重要な科学調査基地だ。
中国科学院青蔵高原研究所研究員、納木錯多層位総合観測ステーション長の王君波氏は「第2回青蔵科学調査の開始後、我々は納木錯や色林錯などの深い大型湖を基礎とし、湖沼調査及び関連研究を展開し、多くの一次資料を取得した。青蔵高原の湖沼の現状及びその気候変動への反応に関する認識を掘り下げるための科学的根拠を提供した」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年7月22日