8月13日、中国侵略日本軍第731部隊罪証陳列館を見学する人々(新華社より、張涛撮影)
日本の無条件降伏から75年を迎えるにあたり、中国黒竜江省哈爾浜(ハルビン)市社会科学院の「731」問題研究の専門家が、中国侵略日本軍の細菌戦に関する新たな発見を新華社の記者に示した。これら新たな証拠は第2次大戦後に米日間で秘密取引が行われ、米国が中国侵略日本軍第731部隊による細菌戦の犯罪行為を隠蔽したことを示した。新華社が伝えた。
731部隊は「日本関東軍防疫給水部」を対外呼称として、第2次大戦時に細菌戦や人体実験等の研究に従事した中国侵略日本軍の秘密軍事部隊であり、ハルビン市平房区に本部を構えていた。
ハルビン市社会科学院の楊彦君研究員は訪米を重ねて機密解除された日本の細菌戦に関する資料を調査したうえ、コピーして翻訳、整理、研究を行った。今回見つかった新たな証拠は主に米軍による731部隊隊員への尋問記録、調査報告、米国と731部隊の秘密取引に関する文書等だ。こうした資料の原本は米国立公文書館、米議会図書館、スタンフォード大学フーバー研究所等で保管されている。
楊氏によると、第2次大戦終結後に731部隊の主要な隊員は日本へ逃げた。米国は4人の調査官を相次いで日本へ派遣し、細菌戦と人体実験について調査した。1945年9月から1948年11月の東京裁判終了までに、米国は少なくとも25人の隊員を尋問。この間に米日間で秘密取引が行われた。米国は隊員の戦争責任の免除を条件に人体実験や細菌戦などのデータ・資料を大量に獲得。これによって、東京裁判で隊員が裁かれないようにした。
楊氏によると、こうした資料の翻訳・整理・分析を通じて、進駐軍と米国防総省、連合参謀本部との間の電文を含め、米国と731部隊の行った秘密取引と関係のある文書も発見した。こうした電文は世界を欺くために技術的表現を使用。石井四郎及び全隊員の責任免除を条件に全ての実験資料を得ることが内容の柱だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年8月17日