「トランプ大統領が国連で『7分間のナンセンス』を発表」とする報道
大国は大国としての姿を保つべきだ。だが世界唯一の超大国である米国の首脳が第75回国連総会で行った演説に、大国としての姿は全くなかった。(文:葉燭。人民網掲載)
トランプ米大統領は22日に第75回国連総会の一般討論演説で行った7分間の演説で中国に11回言及し、再び新型コロナウイルス等の問題で「中国の責任」をでっち上げた。メディアはこれを「7分間のナンセンス」と呼んだ。
トランプ大統領の演説時点で、米国における新型コロナウイルスによる死者は20万人以上に達していた。国連総会の開催地であるニューヨークは深刻な感染状況にあった。中国は直ちに世界保健機関(WHO)や米国その他の国々に感染状況を通知し、ウイルスの遺伝子配列を共有した。だがその後の半年余り、米政府は中国からの明確な情報を終始軽視し続けた。権力者が命を軽視し、科学を尊重しなかったことで、20万人の命が「米国の失敗」を証明する事態となった。選挙での利益のために、米国の少数の政治屋は頻りにデマを飛ばして中国を中傷し、責任を転嫁しようと企てた。
トランプ大統領の22日の演説も、再び責任転嫁の手口を弄するものに他ならなかった。BBCなどのメディアは、国内の有権者こそがトランプ大統領のターゲットとした聴衆だと鋭く指摘した。「これはトランプ大統領の選挙演説だ。中国を非難することで、自らの新型コロナ対策不足への人々の注意をそらそうとしている」。
米国の国連総会での嘘は、これまでと同様に全く根拠がなく、新味も全くないものだった。これによって大国としての姿を失っただけでなく、本性も露呈した。国連という多国間の場を無節操にも自らの「政治ショー」の舞台と見なす。これは世界唯一の超大国の唯我独尊の覇権心理を反映している。
75年前、世界各国の人々は国連という最も普遍性、代表性、権威性を備える国際組織を創設した。75年後、世界が再び団結と協力を急務としている時に、米国は大国としての責任を引き受けないだけでなく、反対に国連総会で一国主義を喧伝し、制裁を大いに語り、衝突を煽った。9月11日に国連総会は新型コロナ対策での団結に関する決議を圧倒的多数で採択した。米国は独断専行で反対票を投じ、169か国と対立する側に立った。わずか7分間の演説で、米国の首脳は「政治ウイルス」を公然とばらまき、これによって各国に圧力を加えようとした。
世界の事を牛耳り、他国の命運を支配する権利はどの国にもない。国際社会はとうにジャングルを抜け出している。国連という厳粛な演壇をみくびることは許されず、世界各国はこのような覇権を我慢することは望まない。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年9月24日