中国の外貨準備高が持続的に減少する局面から脱却した。国家外貨管理局が7日に発表したデータによると、2020年11月末現在、中国の外貨準備高は3兆1785億ドル(1ドルは約104.1円)に達して、10月末より505億ドル増加し、増加幅は1.61%だった。中国新聞社が伝えた。
11月末の金準備高は6264万オンスで、14ヶ月連続で同じ水準を保った。特別引出権(SDR)で計算すると、中国の外貨準備高は2兆2225億7500万SDRとなり、10月末比67億2500万SDR増加した。
同局の副局長を務める王春英報道官は、「11月には、中国の外貨市場の運営が落ち着いた力強いものとなり、市場の予想は安定を維持し、国境を越えた資金の流動状況は全体としてバランスが取れていた。国際金融市場では、新型コロナウイルス感染症と新型コロナウイルスワクチンの研究開発の進展状況、主要国の通貨・財政政策への期待などの影響により、米ドル指数は低下し、米ドル以外の通貨は全体として値上がりし、主要国の株式や債券などの資産価格が上昇した。為替換算レートや資産価格の変動などの要素が総合的に作用し合い、11月は外貨準備高が増加した」とした。
中国民生銀行の温彬首席研究員は、「全体としてみると、中国の外貨準備高は相対的に安定を維持した。11月は評価額が上昇して外貨準備高の回復増加につながり、中国の外貨準備高は7ヶ月連続で3兆1千億ドルから3兆2千億ドルの間で推移し、安定に向けた基礎は相対的にしっかりしていた」との見方を示した。
王氏は、「現在、感染症はまだ世界に蔓延しており、世界経済の不安定性と不確実性が目に見えて高まり、国際金融市場のリスク・挑戦も顕著に増加した。これから中国の外貨市場は基本的に安定し、双方向に変動する局面になると予想される」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年12月8日