浙江省文物考古研究所が14日に明らかにしたところによると、浙江省寧波市管轄下の余姚市で見つかった施嶴遺跡古代稲田は、世界ですでに見つかっているうち面積が最大の、年代が最も古い、証拠が最も十分な古代稲田だ。中国新聞網が伝えた。
施嶴遺跡古代稲田は、余姚市三七市鎮相嶴村施嶴自然村の西側の谷に位置する。寧波地区考古発掘成果によると、施嶴遺跡古代稲田の所在地である山の手前の平原地帯には広く古代稲田層が存在する。山の手前の平原地帯という位置が、古代農耕遺跡の完全な保存の条件を提供した。
それまでの探査によると、施嶴遺跡古代稲田の総面積は約90万平方メートルで、河姆渡文化前期、後期、良渚文化という3つの時期が含まれる。今から7000年前から4500年前まで続いていた。
現在の発見によると、この3つの時期の稲田の構造はいずれも「井」の形をしており、発展を重ねた。異なる時期の古代稲田は自然な泥の堆積層で隔てられている。
浙江省文物考古研究所の関連責任者によると、古代稲田の堆積と自然な泥の堆積層の隔たりは、今から7000年前から生じた複数の影響の大きな環境事件を反映しており、人と土地の関係の研究に新たな材料を提供した。
施嶴遺跡古代稲田の近くでは有史以前の5カ所の遺跡が見つかっている。これは一つの小型集落群だ。古代稲田の発見は、稲作農業が河姆渡文化から良渚文化までの社会発展の重要な経済的支柱であったことを示す。長江下流地域の有史以前の社会・経済発展や文明の歩みの研究を全面的に掘り下げるための極めて重要な材料を提供した。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年12月16日