就職情報サイト・智聯招聘は25日、北京で「2020年スタートアップ企業雇用牽引報告」を発表した。同報告は、「スタートアップ企業はブルーカラーの雇用をより多く生み出し、特に交通輸送産業のスタートアップ企業の雇用を牽引する効果が突出していた」と指摘した。中国新聞網が伝えた。
智聯招聘は同サイト上の2020年1月から9月までの雇用に関するビッグデータに基づき、今年新たに設立された企業の情報に焦点を当て、その発展状況、分布の特徴、雇用ニーズ、雇用の牽引効果を解析し、中国経済の発展トレンドと雇用市場の新たな変化を映し出そうとした。
同報告によると、今年1-9月にスタートアップ企業が募集したポジションでは、技術労働者・オペレーター、物流・倉庫スタッフ、シェフ・調理スタッフなどのブルーカラーのポジションが既存の企業を明らかに上回った。またスタートアップ企業の求人では、ライブ配信パーソナリティ、動画制作などのポジションを中心とした映画・テレビ・メディア・出版・印刷関連ポジションの割合が既存企業を5.4ポイント上回ったという。
同報告によれば、スタートアップ企業のうち、1社で求人数が最も多いのは交通輸送産業で48.7人となり、既存企業の3倍だった。2位は物流・倉庫スタッフの20.2人だった。
同報告は、「一線都市の企業は雇用を牽引する力が最も強く、都市のグレードが下がるにつれて雇用は減少した。全体としてみると、一線都市の企業1社あたりの求人数は19.4人、新一線都市は13.9人だった一方、五線都市になると8.2人だった」と指摘した。
同報告は「企業の規模が大きくなればなるほど、雇用を牽引する力が強くなる」とした上で、「2020年1-9月に求人ニーズがあった企業を全体としてみると、従業員20人未満の零細企業の『企業1社あたりの求人数』は6.1人、20-99人の企業は11.4人で、企業の規模が大きくなると求人数も増加し、従業員1万人以上の超大型企業では72.7人に達した」と伝えた。
また同報告によると、スタートアップ企業は20年には雇用を牽引する効果が既存の企業には及ばなかったものの、その成長ペースが速く、求人ニーズの増加率が高く、新興の業態・地域により焦点を当てたことから、ブルーカラーと新職業の雇用を牽引する効果が突出していたという。
同報告は登録時期が2020年1-9月の企業を「2020年のスタートアップ企業」とし、登録時期が19年以前の企業を「2019年以前に設立された企業(既存の企業)」とし、「企業1社あたりの求人数」によってスタートアップ企業の雇用を牽引する効果を示したという。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年12月28日