中国科学技術情報研究所は29日、2019年度の中国科学技術論文の統計結果をオンライン発表した。統計結果によると、中国は質の高い国際論文数ランキングで世界2位につけ、複数の大学や科学研究機関がトップ10入りしている。高被引用論文数と注目論文数はともに世界2位を維持し、増加率が前者は20%、後者は30%にのぼった。科技日報が伝えた。
同研究所は科学技術評価体系、質の高い論文発表の関連政策に関する改善の要求を実行に移すため、リサーチと分析を行い、各専門分野のインパクトファクターと総被引用数が同じ専門分野内で上位10%内に入り、そして毎年掲載する学術論文及び評価文章が50本以上の学術誌を世界の各専門分野の代表的な科学技術誌として選んだ。これらの学術誌に掲載された論文を質の高い国際論文とした。
2019年は394種類の国際科学技術誌が世界の各専門分野の代表的な科学技術誌となり、19万661本の質の高い国際論文が掲載された。統計・分析結果によると、中国が発表した質の高い国際論文は5万9867本で、世界の31.4%を占め2位となった。首位の米国は6万2717本で32.9%。
注意すべきは、中国の大学と科学研究機関が好調だったことだ。質の高い国際論文の掲載数が最も多かった世界の大学のうち、中国の清華大学、浙江大学、上海交通大学、北京大学の4大学が昨年トップ10入りした。清華大学は2420本で2位、首位のハーバード大学は4413本。
質の高い国際論文の掲載数が最も多かった世界の研究機関のうち、中国の5機関がトップ10入りした。中国科学院生態環境研究センターは492本で首位、米疾病予防管理センターは396本で2位、中国科学院化学研究所は377本で3位。
中国の高被引用論文数と注目論文数はともに世界2位を維持。2020年9月時点の中国の高被引用論文数は3万7170本で、世界の23.0%を占めている。注目論文数は1375本で世界の38.4%を占めている。米国の前者は7万5146本、後者は1586本で首位を維持。
中国の工学技術や材料科学などの8つの専門分野の質の高い国際論文数が世界一で、今回の統計の大きな見所になった。また最も影響力ある国際的な学術誌に掲載された中国の各専門分野の論文数が増加を続け、10年連続で世界2位を維持した。
さらに中国の世界トップレベルの学術誌に掲載された論文数が世界4位を維持した。「サイエンス」「ネイチャー」「セル」は世界が公認する、学術的に高い評価を得ている科学技術誌だ。この3種の学術誌は2019年6456本の論文を掲載したが、うち中国は425本で世界4位。首位は引き続き2562本の米国で、2位は英国、3位はドイツだった。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年12月30日