中国政府がパキスタンに寄贈する新型コロナウイルス不活化ワクチンの第1陣が1日未明、同国の首都イスラマバードに到着した。中国政府が外国に新型コロナワクチンを援助するはこれが初となる。
外交部(外務省)の汪文斌報道官は1日、「中国側は引き続きできる限りの範囲で、発展途上国を始めとする関係国にワクチンを速やかに提供する」とし、次のように述べた。
中国とパキスタンは外的環境の変化に左右されない戦略的協力パートナーだ。新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、双方は支持し合い、助け合ってきた。昨年、中国国内の新型コロナ感染症との闘いが最も困難な時、パキスタンは中国側に貴重な支援を行った。パキスタンは中国側に医療物資を最初に寄付した国の1つだ。中国側も、国内の感染状況が緩和すると、医療防護物資の援助、医療専門家チームの派遣など様々な形でパキスタン側の新型コロナ感染症との闘いを支援した。
ワクチンは新型コロナ感染症との闘いにおける両国協力の重要分野だ。こうした協力は外的環境の変化に左右されない戦略的協力パートナーとしての両国の誠実な助け合いの表れであるのみならず、それ以上に国際公共財としてのワクチンの発展途上国におけるアクセシビリティとアフォーダビリティを高める後押しをするうえで、2つの発展途上国が共に努力していることを体現している。
中国側はパキスタン以外に、ブルネイ、ネパール、フィリピン、ミャンマー、カンボジア、ラオス、スリランカ、モンゴル、パレスチナ、ベラルーシ、シエラレオネ、ジンバブエ、赤道ギニアといった発展途上国13ヶ国へもワクチン援助を行っており、その後、他に必要とする発展途上国38ヶ国にもワクチンを援助する予定だ。中国は世界保健機関(WHO)の「COVAXファシリティ」にも積極的に参加し、これを通じて発展途上国にワクチンを提供している。
中国は、国内企業による国外の協力パートナーとのワクチン共同開発・協力・生産も支持している。すでにアラブ首長国連邦、モロッコ、インドネシア、トルコ、ブラジル、チリなどの臨床試験実施国に国薬集団(シノファーム)と科興公司(シノバック)のワクチンを輸出した。中国は、ワクチンを急いで必要とし、中国製ワクチンを認可し、中国製ワクチンの自国での緊急使用を承認している国々への関係企業によるワクチン輸出を支持している。例えば、中国企業がセルビアに輸出したワクチンは、すでに先般到着し、現地で接種が始まった。中国製ワクチンの自国での使用を承認する国々がますます増えている。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年2月2日