新型コロナウイルスの起源を解明する中国と世界保健機関(WHO)の合同専門家チームは9日に湖北省の武漢で記者会見し、世界的範囲の新型コロナウイルス起源解明のうち中国における作業状況を報告した。新華社が伝えた。 感染拡大は今なお世界中で続いている。感染防止・抑制を指導し、将来のパンデミックの発生を予防するため、中国はWHOによる世界的範囲の新型コロナウイルス起源解明の取り組みを積極的に支持している。2021年1月14日、WHOの国際専門家チームが武漢に到着し、中国側専門家チームと合同専門家チームを組み、世界規模の起源解明のうち中国における作業を実施した。 合同専門家チームは新型コロナ関連の大量のデータを共同で調査し、金銀潭病院、華南海鮮市場、中国科学院武漢ウイルス研究所を含む9か所を現地視察し、医療従事者、研究所職員、科学者、研究者、市場管理者及び業者、コミュニティ・ワーカー、回復した患者、亡くなった医療従事者の遺族、住民などと幅広く交流し、科学的な共通認識に達していった。合同調査の成果はすでにほぼまとまっており、それには以下のものが含まれる。 コウモリやセンザンコウから新型コロナウイルスとゲノム配列の非常に似たコロナウイルスが発見されたが、新型コロナウイルスの直接の起源とするほどの相似性はない。ミンクやネコなどの動物は新型コロナウイルスに非常に感染しやすく、コウモリやセンザンコウ、またはイタチ科やネコ科の動物及びその他の種には、いずれも潜在的な自然宿主である可能性があることを示している。 華南海鮮市場は閉鎖後の環境検査で、多くの場所で新型コロナウイルス汚染が確認され、特に水産物売り場が顕著だった。華南海鮮市場の新型コロナウイルスは感染者、汚染されたコールドチェーン食品、動物性食品などを通じて流入した可能性があるが、まだ特定できない。同市場の動物性食品に対する大規模検査で陽性反応は出ておらず、湖北省のコウモリ及び中国各地の大量の家畜・家禽、野生動物から採取した検体からも新型コロナウイルスは見つかっていない。 合同専門家チームは新型コロナウイルスのヒトへの感染経路について、自然宿主からの直接感染、コールドチェーンの食品、中間宿主、研究所という4つの可能性に対し科学的評価(「極めて可能性が低い-extremely unlikely」「可能性が低い-unlikely」「可能性がある-likely」「比較的可能性が高い-most likely」「非常に可能性が高い-very likely」の5段階)を行い、中間宿主経由は「比較的可能」、自然宿主からの直接感染やコールドチェーンの食品経由は「可能」、研究所経由の感染は「極めて可能性が低い」との認識を示した。(編集NA) 「人民網日本語版」2021年2月10日 |
中国・WHO新型コロナ起源解明調査団、研究所から流出「極めて可能性が低い」
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