12日にNHK総合で放送されたサッカー・ワールドカップ(W杯)「日本対オーストラリア戦」の平均世帯視聴率は49%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、今年のあらゆるテレビ番組のなかで最高だった。単純計算では、全国で約5000万人がテレビの前で声援を送ったことになる。瞬間最高視聴率は、柳沢選手と小野選手が交代した午後11時36分の61.2%だった。
平均世帯視聴率は、98年フランスW杯の日本対ジャマイカ戦(NHK総合、同年6月26日)の52.3%に次ぐ、サッカー中継史上歴代7位の記録となった。過去最高は、02年日韓W杯の日本対ロシア戦(フジテレビ、同年6月9日)の66.1%。
関東以外の地区では、北部九州の平均世帯視聴率38%、瞬間最高視聴率50.5%がもっとも低かった。そのほかは、関西が平均44.3%、最高57.9%、名古屋が平均45.9%、最高58.6%だった。
NHKは、総合のほか衛星第1、BSハイビジョンでも試合を放送。ハイビジョンなどのデジタル放送では、試合中にファウルやスルーパス、タックルなどの回数も随時カウントしてデータ放送として表示した。今春始まった携帯電話などの端末で見られる地上デジタル放送「ワンセグ」でも、試合を中継。大都市圏では、職場からの帰宅途中、電車の中などで熱戦に見入るサッカーファンもいた。
NHK広報局は「今回の高い視聴率は、帰宅後応援しやすい時間帯だったためと考えており、豊富な情報量でニーズに十分お応えできたものと考えています」とのコメントを発表した。
毎日新聞 2006年6月13日 11時11分