プロ野球のオーナー会議が4日、札幌市内のホテルで開かれる。楽天球団の親会社でインターネット商店街最大手の楽天(三木谷浩史社長)が、TBS株を大量取得した問題が野球協約に違反するかどうかが大きな焦点となる。
プロ野球の実行委員会は先月21日、楽天の株取得が複数球団の株式保有を原則禁止する野球協約183条に違反するとの認識でほぼ一致した。これに対し、楽天球団の三木谷浩史オーナーは同26日の会見で「183条の目的は公正な試合の確保。現段階では横浜に対して不公正な試合をさせるような影響力はない」との見解を示しており、オーナー会議に出席して反論するとみられる。
三木谷オーナーはTBS株式取得を発表した同13日の会見でも、フジテレビグループによるヤクルト、横浜両球団の株保有を引き合いに出し、一企業による複数球団株保有は「最初の例ではない」と指摘。これを前例に、楽天がTBS株を保有しても問題がないとする考えを示した。
実行委では他球団から「協約違反」の批判にさらされた楽天。「他球団との利害関係が認められないと実行委、オーナー会議が判断した場合は、この限りではない」とする183条の例外規定をたてに、オーナー会議で三木谷オーナーはTBSに影響力を保持するに至っていない現状を説明する。7月のオーナー会議を「発言していたのは僕と孫(正義・ソフトバンクオーナー)さんぐらいだった」と振り返った押しの強さで持論を展開できるか注目される。【飯山太郎】