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自民党総裁選で額賀福志郎防衛庁長官の擁立が焦点となる第2派閥の津島派は、最終判断をお盆明け以降に先送りする方針だ。小泉政権下で派閥の求心力が低下し、最有力候補の安倍晋三官房長官に次ぐ「堂々たる2位」になる見通しが立たず、意見集約が難航しているため。同派にはまた、最終的に不出馬になってもぎりぎりまで総裁候補として額賀氏をアピールすることで、存在感を示す思惑もあるようだ。 「戦って圧倒的に負けると影響力がない。黙って次の総裁がどういう政策をとるか眺めている方が不気味だ。『無策の策』が一番いい」 額賀氏擁立に慎重な久間章生総務会長は2日、札幌市で講演し、擁立論を改めてけん制した。さらに額賀氏が立候補した場合の党員票獲得についても、「国会議員が頼んでも、みんなそれぞれ判断し、派閥には縛られないと思う」と容易でないとの見方を示した。 これに対し、擁立派の筆頭は茂木敏充元科学技術担当相。「戦うことで派閥として幹事長などの重要ポストを獲得できる」との立場を取る。 だが、これには安倍氏の事実上の支援グループ「再チャレンジ支援議員連盟」に名を連ねるメンバーからも「(戦うことで重要ポストを取るなんて)そんな時代じゃない。負けたら負けだ。すでに安倍さんで走っている連中も戻ってこない」との声も上がる状況。 額賀氏擁立の是非には、総裁選やその後の党役員・閣僚人事で、派閥がどこまで機能するかについての見方の違いも影響しており、津島雄二会長は7月31日から、国会近くの派閥事務所で所属衆院議員の意向を個別に聞き始めているが、意見集約は難航している。このため、10日に東京都内で開く派閥研修会は政策発表にとどめる考えだ。 こうした中で、参院側では、青木幹雄参院議員会長や片山虎之助参院幹事長は「衆院がまとまれば協力する」と一歩引く構え。03年総裁選で青木氏が小泉純一郎首相を支持したのに対し、衆院側の野中広務元幹事長が藤井孝男元運輸相を後押しし、衆参分裂状態に陥った苦い経験が尾を引いているため。来夏の参院選をにらみ総裁選が「消化試合」になることを強く懸念してはいるが、参院側が動く気配は今のところない。【西田進一郎、堀井恵里子】 毎日新聞 2006年8月2日 |
自民総裁選:津島派、最終判断は盆明け以降に
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