経営再建中の日本航空の新しい経営陣が２月１日に就任するのを前に、前原国土交通大臣は「背水の陣で再生に取り組んで欲しい」と注文をつけました。

　「法的整理を受けて、そして債権放棄も含めた多大な迷惑をかけた上で、日航は公共交通機関であるゆえをもって清算せずに再生しているのだという意識を（社員）一人一人が持たないと日航は再生できないと、あえて厳しめに申し上げますが、そういう思いでおります」（前原誠司 国土交通相）

　経営再建中の日本航空は会社更生法の申請とともに西松遙・前社長が退陣し、２月１日付で日本航空の新しい会長に稲盛和夫・京セラ名誉会長が就任するほか、新しい社長には日航の子会社「日本エアコミューター」の大西賢社長が就任します。

　新経営陣に対し、前原国土交通大臣は再建計画を着実に実行するとともに、社員の意識変革が必要だと指摘し、経営陣は背水の陣で日航の再生に取り組んで欲しいと注文をつけました。

　また、「日本の航空会社の競争力を高めるよう後押しすることが必要だ」と述べ、国交省としても航空行政のあり方を抜本的に見直す方針を改めて示しました。

　具体的な検討課題として、前原大臣は航空会社が支払う空港使用料の適正化、空港ターミナル会社の経営のあり方などについて議論をしていくとしています。（29日22:57）