２９日午後、横浜市で東海道新幹線の架線が切れて火災が発生しました。火災による停電のため、一時、東京－新大阪間の全線でストップしていた東海道新幹線は２９日午後５時すぎ、運転を再開しました。この影響で乗客３１００人が線路上の列車の中に閉じ込められました。

　駅と駅の間で停まった、東海道新幹線。２９日午後１時５０分ごろ、神奈川県の新横浜と小田原の線路上で５本の新幹線が突然、停まりました。中には３１００人の乗客がいました。その原因は・・・

　白い煙を上げて燃え上がる枯れ草。すぐそばには新幹線の線路があります。新幹線の突然の停車は、この火事が原因とみられています。

　「すごい爆発みたいなドカンって火花が散って」（目撃者）
　「新幹線が通った後に、すぐ架線が切れて垂れ下がって、線路に落ちてショートして、草に火がついた」（目撃者）

　ＪＲ東海などによりますと、横浜市神奈川区の東海道新幹線の下り線で架線が切れました。この際に架線から火花が飛び、のり面の枯れ草に燃え移ったとみられています。火はすぐに消し止められましたが、この影響で品川－小田原間で停電が発生。東海道新幹線は一時、上下線とも東京－新大阪駅間で運転を見合わせました。

　「１時間２時間じゃ動かないということだったので・・・ハァー」（利用者）
　「ＯＨ～新幹線ＳＴＯＰ」（利用者）

　ＪＲは午後４時ごろから通電作業、電流を通す作業を行いましたが難航。午後５時１０分すぎに、ようやく上下線とも運転を再開しました。

　停止した新幹線の乗客は・・・
　
【小田原駅では――】
　「疲れた・・・３時間。ズルズルと止まった」
　「ドンという音がして電気が消えた。時間がたつにつれ寒くなってきた」
　「出張予定だったが行けなかった」
　
【新横浜駅では――】
　「あれだけ長くなって暑くなってくると、みんなイライラしてきて雰囲気が悪くなるのかなと思っていたけど、そんなこともなく、みなさん落ち着いて」
Ｑ．具合は悪くならなかった？
　「この子がいるんでなんとか、悪くはならなかった」

　ＪＲによりますと、架線が切れた原因はまだ調査中ということですが、こうしたトラブルは異例のことです。

　架線が切れた際に走行していた「こだま６５９号」を静岡県の三島駅で止めて乗客を下ろし、車両の状態などを詳しく調べています。

　また復旧まで３時間半近く停電が続いた影響で、４０本の新幹線が運休となりました。ダイヤの乱れは夜遅くまで続きそうです。（29日18:13）