【ワシントン=川合智之】オバマ米大統領は11日、エボラ出血熱について「感染拡大を食い止めた」と表明した。新規感染者が大幅に減るなど流行に収束の兆しが見えたため、米軍による支援体制を見直す。治療施設の建設などで西アフリカに派遣していた米兵2800人を4月末までに撤収、文民による支援に切り替える。
今後は100人が感染状況の監視のため現地に残り、リベリア軍と協力して災害訓練などを実施する。現地で医療活動や人道支援に取り組む民間団体も支援する。
西アフリカでのエボラ熱の新規感染者数は昨年秋の週800~千人から8割以上減ったが、オバマ氏は「任務は終わっていない。戦いは次の段階に移る」と強調。「(感染者を)ゼロにするために集中する」と述べた。