振り込め詐欺など特殊詐欺の被害防止に向け愛知県警が2月から強化した「だまされたふり作戦」について、県警捜査2課は18日、17日時点で9人の受け子らを検挙したと発表した。昨年同時期に比べ検挙数は大幅に増えており、県警幹部は「県民への活動の周知を徹底し、さらに被害を抑えたい」としている。
5日午前、名古屋市西区の男性宅に「小切手入りのカバンをなくした」と家族を装った男から電話があった。通報を受けた県警は男性に、だまされたふりをするよう依頼。自宅近くに警察官を配備し、現金を受け取りに来た男(64)を詐欺未遂の疑いで検挙した。
特殊詐欺の被害が急増していることを受け、県警は今月から緊急プロジェクトを発足。主に2課や署が実施していた「だまされたふり作戦」の専従チームを本部内に設け、県内の犯罪に機動的に対応できる体制を整えた。
2月中には、だまされたふり作戦を県内で計50回実施し、検挙数は9件。約3160万円分の被害を防いだ。昨年1~2月はだまされたふり作戦を7回行い、2人を検挙したという。