【ワシントン=共同】ソマリアのイスラム過激派アルシャバーブが、米中西部ミネソタ州の巨大ショッピングモールなどへのテロ攻撃を呼び掛ける映像声明をインターネット上で公開し、ジョンソン米国土安全保障長官は22日、利用客らに警戒を怠らないよう促した。
同州には多くのソマリア系住民がおり、アルシャバーブや過激派組織「イスラム国」に加わるため現地に渡航した例も報じられている。ただ、米連邦捜査局(FBI)は、差し迫ったテロの兆候はないとしている。
ジョンソン氏は米CNNテレビで映像声明について、過激派がメンバーを直接送り込むのではなく、ネットを駆使して同調者による自発的攻撃を狙う「新たな局面」に入ったと指摘した。
さらに、アルシャバーブやイスラム国などの過激派は競合関係にあり、要員や資金源確保のために宣伝戦が激しくなっているとの見方を示した。
ロイター通信によると、映像声明はミネソタ州の「モール・オブ・アメリカ」のほか、カナダや英国、フランスの商業施設を標的に挙げている。
アルシャバーブは2013年9月、ケニアの首都ナイロビのショッピングモールを襲撃、67人が死亡した。