【ワシントン=共同】カーター米国防長官は22日、就任後初めてファロン英国防相と電話会談し、ウクライナ危機を踏まえ、北大西洋条約機構(NATO)の防衛能力の底上げが重要だとの認識で一致した。
英国はNATOが加盟国に求める国内総生産(GDP)比2%以上の国防費支出を維持している数少ない加盟国の一つ。しかし、財政赤字解消のために支出を削減するとの観測が出ており、カーター氏は英国防費の維持を求めたとみられる。
米国防総省のカービー報道官の声明によると、カーター氏は英国防省が進めている国防見直し作業に「深い関心」を表明、3月に予定されるファロン氏の訪米時に議論を深めたいと伝達した。
電話会談は、カーター氏のアフガニスタン訪問中に行われ、アフガンの治安維持や過激派組織「イスラム国」との戦いでの連携も確認。カーター氏が17日に就任後、外国の国防相と電話会談するのは初めてで、声明は「米英の深く、永続的な関係を反映したものだ」と強調した。