25日早朝の東京外国為替市場で、円相場は4日ぶりに反発して始まった。8時30分時点では1ドル=118円91~94銭近辺と、前日17時時点に比べ33銭の円高・ドル安水準で推移している。24日のイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長による上院での議会証言は、利上げに慎重な「ハト派」色が強いとの見方が広がった。これを受けた米長期金利の低下で円高・ドル安の動きが見られた前日のニューヨーク市場の取引水準を引き継いで始まった。
24日のニューヨーク市場では、イエレン議長の議会証言を巡って円の対ドル相場が揺れた。米景気の先行きに強気な見方を示したとの受け止めから円売り・ドル買いが強まる場面があり、一時119円84銭と12日以来の水準まで円相場が下落した。
東京市場でも、早朝から朝方は円相場が強含んでいるが、FRBは堅調な米景気を受けて利上げの準備を着実に進めているとの見方もある。そのため118円台半ばへと円の上値を追う動きは限られている。
円は対ユーロで続伸して始まった。8時30分時点では1ユーロ=134円84~90銭近辺と同25銭の円高・ユーロ安水準で推移している。対ドルでの円買いが対ユーロにも波及している。ギリシャに対する欧州連合(EU)の金融支援問題を巡ってEUが24日、金融支援延長の前提となるギリシャ政府の財政構造改革案を承認することで合意した。ただ、市場では「支援は織り込み済みで、まだ先行きへの懸念は残る」との声があり、円の対ユーロ相場への影響は限られたようだ。
ユーロの対ドル相場は反発して始まった。8時30分時点では1ユーロ=1.1340~43ドル近辺と同0.0011ドルのユーロ高・ドル安水準で推移している。〔日経QUICKニュース(NQN)〕