三越伊勢丹など大手百貨店5社が2日発表した2月の売上高(既存店ベース、速報値)は、全社そろって増収だった。中華圏の旧正月にあたる「春節」があり訪日客の来店が大幅に伸び、都市部の主要店は免税品の売上高が2~5倍になった。昨年2月は消費増税前の駆け込み需要で売り上げが増えたが、その水準を上回る好調ぶりだ。
三越伊勢丹は7%増と大幅に伸び、8カ月連続のプラス(速報値ベース)だった。免税品の売り上げは3倍に増えた。紳士、婦人向けとも春物コートなど衣料品の販売が好調だった。
そごう・西武が2.6%、大丸松坂屋百貨店が2.5%増えた。訪日外国人の需要に加えて、今年に入って腕時計、宝飾品など国内の富裕層の高額消費も盛り返している。
阪急阪神百貨店は1.1%と7月から8カ月連続のプラスを維持する。高島屋は微増だった。
昨年3月は消費増税前の駆け込み需要が大きく膨らみ、各社は売り上げが2~3割増となっている。このため今年3月の販売は反動で、大きく減少する可能性がある。