記者会見した瀬古利彦リーダー
30日、福岡市内であった第71回福岡国際マラソン選手権大会(12月3日、福岡・平和台陸上競技場発着)の出場選手発表の記者会見は、さながらマラソン強化担当の瀬古利彦リーダーの独演会となった。
福岡国際マラソン、ボストン3位大迫や川内らが出場へ
冒頭で「今日はちょっと機嫌が悪いんですよねえ」。なぜか? 「野球がね。我が社(DeNA)がね、福岡ソフトバンクホークスに負けまして」と、2連敗となった日本シリーズについて言及した。瀬古リーダーは、DeNAランニングクラブの総監督だ。
「宮崎の2ランまでは良かったけれど、野球は終わるまでわからないね。明日(31日)は応援に行きます」とひとしきり野球談議。その後、国内外の招待選手を発表した。
瀬古リーダーの一押しは早大の後輩でもある大迫傑(ナイキ・オレゴンプロジェクト)だ。「アメリカでマラソン漬けになっている。今年のボストンは私が優勝して以来のメダリスト(3位)になった。簡単なコースじゃないからね。マラソンのセンスがある」と絶賛した。
もう一人、リーダーのお眼鏡にかなったのが初マラソンに挑戦する神野大地(コニカミノルタ)。青学大時代に箱根駅伝の山登りで活躍した神野とは今春のニュージーランド合宿でよく話をした、という。「メモをとって僕の話をよく聞いてくれた。そういう意味では大迫よりも期待しています」
加えて、公務員ランナーとして知られるこの夏の世界選手権代表、川内優輝(埼玉県庁)らもエントリーしたレースに、「今年の福岡国際は久々に選手が集まった。主催の朝日新聞が頑張った。私も見たいと思うレース。最近は解説者だから仕方なく見ていたけれど」と終始滑らかな口調だった。(堀川貴弘)