財務省が9日発表した2月の対外及び対内証券売買契約などの状況(指定報告機関ベース)によると、海外投資家の日本株の投資は2カ月ぶりの買い越しだった。買越額は2766億円だった。
日本企業の来期業績が改善するとの期待が広がったことが資金流入を促した。国家公務員の年金資産を運用する国家公務員共済組合連合会が資産構成を見直し、国内株式の比率を引き上げると2月25日に発表。公的年金による国内株買いの思惑を誘ったことも買い材料となった。
中長期債は2カ月ぶりの買い越し。短期債は2カ月連続の買い越しだった。
一方、国内投資家による海外株への投資は3カ月連続の買い越しだった。買越額は1兆3842億円。現行方式で統計を始めた05年1月以降で最大だった1月(1兆6189億円)から減ったものの、高水準の買い越しが続いている。年金基金の動向を映すとされる信託銀行の買い越しが中心だった。
中長期債は2カ月連続の買い越し。銀行などを中心に、1兆3064億円を買い越した。短期債は11カ月ぶりの売り越しだった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕