参院予算委員会は16日、2015年度予算案の審議に入り、参院での与野党論戦が本格化する。統一地方選を控え、民主など野党は引き続き下村博文文部科学相の政治資金問題など「政治とカネ」で追及を強める方針。与党は地方創生や農協改革など政府の取り組みをアピールする。
参院予算委は16、17日に首相と全閣僚が出席する基本的質疑、18日に首相と関係閣僚が出席する一般質疑を実施する。
16日は民主党は羽田雄一郎参院幹事長や蓮舫代表代行らが質問に立ち、政治とカネの問題のほか集団的自衛権や参院選挙制度改革などを取り上げる。自民党は伊達忠一参院幹事長、猪口邦子氏らが質問し、安倍政権の経済政策「アベノミクス」や憲法改正などをテーマに議論する。
15日のNHK番組では、羽田氏が下村氏について「政治資金規正法に抵触するのではないかという問題が残っている。しっかり議論していかなければならない」と指摘。自民党の溝手顕正参院議員会長は「(衆院は)予算案の審議をもう少しやるべきだった。参院はその轍を踏まないようにやりたい」とけん制した。