甘利明経済財政・再生相は18日夕、同日に一斉回答を迎えた2015年の春季労使交渉で、昨年を上回る賃上げが相次いだことについて「力強い動きは大いに評価できる」と述べ、大幅な賃上げを歓迎した。今回が自動車や電機といった輸出大手を中心とした「1次試験」であるとした上で、点数は「90点をあげていいのではないか」との見解を述べた。内閣府で記者団に語った。
甘利氏はこれから中小企業などの交渉が続くことを踏まえ「2次試験でも高得点が得られるように頑張って頂きたいと思っているし、期待している」と強調。「高収益の大企業には、取引先の中小企業の価格転嫁や支援に前向きに取り組んで頂くことが必要だ」と指摘し、「経団連にも協力をお願いしたい」と語った。
政府が労使間の交渉に介入することについては批判もある。しかし甘利氏は「デフレ脱却に向けて手を離しても大丈夫だということをしっかり見るまでは、どういう形かは別として政府が背中を押してあげることが必要だ」との見方を示した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕