日銀が2日発表した3月のマネタリーベース(資金供給量、月末残高)は295兆8558億円と、2月末を約17兆円上回り、8カ月連続で過去最高を更新した。日銀は国債などの資産を大量に買い入れており、日銀当座預金を中心に資金供給量の増加が続いている。
マネタリーベースは市中に出回るお金(紙幣、硬貨)と金融機関が日銀に預ける当座預金の合計。日銀は「年間約80兆円に相当するペース」でマネタリーベースを増やす方針を昨年10月に決めている。
3月は日銀による資産買い入れに加え、国債の大量償還などでマネタリーベースが膨らんだ。前月比の増加率は6%と大幅な伸びとなった。
3月の平均残高は前年同月比35.2%増の282兆1182億円だった。内訳を見ると日銀当座預金は59.7%増の188兆2382億円、紙幣の発行残高は3.6%増の89兆2520億円だった。貨幣(硬貨)の流通高は0.9%増の4兆6280億円だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕