自動車業界団体が6日まとめた2014年度の車名別新車販売(軽自動車を含む)によると、トヨタ自動車(7203)のハイブリッド車(HV)「アクア」が3年連続で首位となった。2位はダイハツ工業(7262)の軽自動車「タント」、3位はホンダ(7267)の軽「N―BOX」。上位10車種の内、7車種を軽が占めた。消費増税後の価格志向の高まりの中で軽の需要が高まった。
4位以降は、日産自動車(7201)の軽「デイズ」、ホンダの小型車「フィット」、スズキの軽「ワゴンR」、トヨタのHV「プリウス」、ダイハツの軽「ムーヴ」、ホンダの軽「N―WGN」、ダイハツの軽「ミラ」と続いた。
上位10車種の内、登録車ではトヨタ「アクア」、ホンダ「フィット」、トヨタ「プリウス」が、消費増税前の駆け込み需要のあった前の年度に比べて、それぞれ12.1%減、23.3%減、38.6%減と大幅に落ち込んだ。一方、軽では2位のダイハツ「タント」が19%増、日産「デイズ」が19.8%増、ホンダ「N-WGN」が72.8%増となり、価格に対して広い車内空間などの特徴が人気を集めた格好だ。14年度の消費者の「軽シフト」は鮮明だったが、15年度以降は軽自動車税が年1万800円と1.5倍に増える。エコカー減税の基準が厳しくなることにあわせて、各社が引き続き減税対象になるハイブリッド車(HV)やクリーンディーゼル車を積極的に投入することもあり、軽の人気が続くかは不透明だ。
同日発表した3月の車名別新車販売では、首位がホンダの「N―BOX」で前年同月比15%増の3万633台となった。昨年12月に発売した派生車の「N―BOXスラッシュ」などが寄与した。2位はトヨタ「アクア」、3位はダイハツ「タント」だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕