【ソウル=小倉健太郎】韓国サムスン電子が7日発表した2015年1~3月期連結決算の速報値は営業利益が5.9兆ウォン(約6500億円)と14年10~12月期に比べ12%増えた。前期比での改善は2四半期連続だ。スマートフォン(スマホ)事業に下げ止まりの兆しが出てきた。前年同期比では31%減益となお大幅なマイナスが続いている。
売上高は47兆ウォンと前期比11%減、前年同期比では12%減った。売上高営業利益率は12.6%だ。事業部門別の内訳などは月末の確報値と合わせて発表する。
スマホ市場では中低価格帯で中国など新興国メーカーが台頭。高価格帯では米アップルの「iPhone」が好調だ。全価格帯に商品を展開するサムスンのシェアは圧迫されているが、年初に発売した新興国向けの一部中低価格機は販売が好調。市場に滞留していた流通在庫の処分が一段落し、値下げ販売も以前よりは減っているようだ。
高収益の半導体事業は拡大が続いている。メモリー半導体は他のスマホメーカー向けの供給やデータセンター用の需要が増加した。赤字事業の大規模集積回路(LSI)も受託生産の増加などで採算が改善している。
14年の通期決算でスマホなどIT(情報技術)機器部門が連結営業利益に占める割合は58%と前の年に比べ10ポイント低下する一方で半導体は35%まで増え、連結業績を下支えする。
テレビや冷蔵庫などの家電部門は競争激化による値下がりもあり収益は悪化したようだ。ハイビジョンの4倍の画素を持つ高画質の「4K」大型テレビなど高付加価値製品の拡販を通じた採算改善を目指すが、日韓の同業他社も注力する分野だけに競争はいっそう厳しくなる見通しだ。