【NQNニューヨーク=古江敦子】14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、終値は前日比59ドル66セント(0.3%)高の1万8036ドル70セントだった。原油先物相場の上昇を受けてシェブロンやエクソンモービルに収益改善を見込んだ買いが入り、指数を押し上げた。米銀大手のJPモルガン・チェースの2015年1~3月期決算が市場予想を上回ったことも投資家心理を強気に傾けた。
JPモルガン・チェースが朝方発表した四半期決算/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE3EAE3E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXは純利益が前年同期から12%増え、市場予想も上回った。これから決算を発表するゴールドマン・サックスなど金融株の一角に好決算の期待から買いが広がった。
ダウは売り優勢で推移する場面もあった。14日から本格化した米主要企業による四半期決算の結果を見極めたいとして、買いを手控えるムードがあった。3月の米小売売上高の前月からの増加率が市場予想に届かなかったことも売りを誘った。
一方、ハイテク比率が高いナスダック/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE2EAE2E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX総合株価指数は続落し、同10.962ポイント(0.2%)安の4977.287で終了した。
業種別S&P500種株価指数(全10業種)は「エネルギー」や「公益事業」、「素材」など7業種が上昇した。「IT(情報技術)」と「電気通信サービス」は下落した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約6億9000万株(速報値)、ナスダック市場は約15億5000万株(同)だった。
個別銘柄では製薬のメルク、建設機械のキャタピラーなどが上昇した。通信機器大手の仏アルカテル・ルーセントが大幅に上昇。フィンランドの通信機器大手のノキアが同社の買収に向けて交渉に入ったと発表し、買収に伴う株価上昇を見込んだ買いが入った。一方、ノキアは買収による財務負担を意識した売りに押された。
医薬品・日用品大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が小幅安で終えた。利益見通しを引き下げたことなどをきっかけに、米企業業績の先行き不透明感が強まった。減益決算を発表した米銀大手のウェルズ・ファーゴが下げた。販売予想の伸び率の範囲を縮めた百貨店のJCペニーも利益確定目的の売りに押されて終えた。