甘利明経済財政・再生相は16日朝、日本商工会議所の三村明夫会頭と都内で懇談した。甘利氏は「全国津々浦々に経済の好循環を届けていくには中小企業の賃金改善が大きな役割を担っている」と強調し、中小事業者の賃上げを改めて要請した。
三村会頭は、2日の政労使会議で合意された中小の価格転嫁支援策を引き合いに「さらに賃上げ比率を高めるためには、取引価格の適正化を進める必要がある」と述べ「総論ではなく各論で、どう実行していくかが非常に大切だ」と指摘した。
懇談後に甘利氏は記者団に企業側の設備投資を促す方策を検討中であることを明らかにした。15日から始まった環太平洋経済連携協定(TPP)に関する日米の事務レベル協議については「(日米の閣僚協議ができる環境が)整う方向に向けて前進している」との見方を示した。