政府は21日午前の衆参両院の議院運営委員会理事会で、日銀の森本宜久審議委員の後任に、トヨタ自動車相談役で元代表取締役副社長の布野幸利氏(68)を起用する人事案を提示した。近く衆参両院の本会議での議決を経て、承認される見通しだ。森本氏は6月30日に任期を迎える。
布野氏は米国トヨタ自動車販売社長を務めるなど、海外の営業畑が長い。トヨタ自動車が中心になって設立した国際経済研究所の代表取締役も務めている。輸入企業である東京電力出身の森本氏から、日本を代表する輸出企業であるトヨタ自動車出身の布野氏にバトンタッチすることで、日銀の金融政策にも微妙な変化が生じる可能性がありそうだ。